配合の相手によって、繁殖の形態は次のようになります。
① インブリード
その犬の血統表のなかに、有る特定の犬のクロスが通常４世代までにあり、 しかもその
クロスは血統表の上半分と下半分、つまり父の血統と母の血統に別々に存在す る かたちを いいます。近親の表示を世代数で表示し、父および母は第一世代、祖父母は第
二世代 、曽 祖父母は代三世代というように、世代数を１，２，３，というように表示しま す。 インブリード には次のようなクロスがあります。
１×２，２×１（第一世代の父または母と代二世代の祖父または祖母が同一 の場合、つ まり親子交配）、１×３，３×１，２×２、２×３、３×２、３ ×３、２×
４ 、４×２、３×４，４×３． ただし、４×４の場合はインブリードとするよりもラインブリードとするの が適当であり、
また、１×５，２×５などはインブリードとしてもよいと思われます 。
② ラインブリード
その犬の血統表のなかに、ある特定の犬のクロスが父方と母方の両方に通常 ６世代まで にある場合をいいます。つまり、
４×４，３×５，５×３，４×５，５×４，５×５，３×６，６×３，４× ６，６×４，５×６，６×５， ６×６．
また、３回以上のクロスがあるとき、たとえば、父側に３と４、母方に４と ２のときは
３．４×４．２と表示し、父方を最初に、母方を次に表示し 、しかも血統表の上から順次下へと 表示していくのが正しい表示方法です。
犬の場合は、このような複数のクロスの場合が圧倒的に多いので、ラインブ リードのパター ンであっても、インブリードともいえる場合が多く、厳密な区別はできないと
いえます。しかも、 多くはインブリードとラインブリードの両方を、しかも、複数の犬のクロスで ある場合が多いの
で、ほとんどの場合はインブリードになっていることが多いといえます。
③ アウトクロス
その犬の血統表のなかに、通常６世代（近年は５世代とされています）まで に父母両方
に同一の犬がいない場合をいいます。犬の場合は非常に稀なパターンです。
④ アウトブリード
その犬の血統表のなかで、片方の親自身がインブリードかラインブリード、 あるいはそ
の両方をもっていて、しかも、もう一方の親とは全く血縁関係のない場合をい います（以前 は６世代まででしたが最近は５世代まで）。
このケースの多くは、近親交配による血統に、それと異なる血統を入れて近 親の弊害を 解消するための手法です。
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